カウンセリングや心理検査を行うことが多いこともあり、「カウンセラー」という呼称が一般的になっています。
心理カウンセリングを行っている方の多くは、臨床心理士や公認心理師の有資格者です。
これらの資格がないとカウンセリングを行ってはいけない、というわけではありません。
ただ、資格を有するということは、こころの専門家として仕事ができるようになるための教育や訓練を受けている証拠になります。



臨床心理士

1988年に臨床心理士資格認定協会が設立されました。2020年までの約30年で37000人の臨床心理士が誕生している歴史のある資格ですが、この資格は国家資格ではありません。
臨床心理士は臨床心理学に基づいたこころの専門家としての訓練を指定大学院で受け、大学院修了後2年間の実務経験を経ることで受験資格を得ます。
またこの資格は5年毎に決められた研修を受けることで更新できる制度が取られています。こころの専門家として働く限り、専門的な資質の向上に努めることが求められています。

公認心理師

2017年9月に公認心理師法が施行されました。2021年度が第4回の試験になる、まだ新しい資格です。
臨床心理士の資格との1番の違いは、公認心理師は国家資格ということです。
また
以下が、公認心理師法で定められている目的と定義になります。。

【目 的】
公認心理師の資格を定めて、その業務の適正を図り、もって国民の心の健康の保持増進に寄与することを目的とする。

【定 義】
「公認心理師」とは、公認心理師登録簿への登録を受け、公認心理師の名称を用いて、保健医療、福祉、教育その他の分野において、心理学に関する専門的知識及び技術をもって、次に掲げる行為を行うことを業とする者をいう。

① 心理に関する支援を要する者の心理状態の観察、その結果の分析
② 心理に関する支援を要する者に対する、その心理に関する相談及び助言、指導その他の援助
③ 心理に関する支援を要する者の関係者に対する相談及び助言、指導その他の援助
④ 心の健康に関する知識の普及を図るための教育及び情報の提供